学力向上から見えるもの(生活面から)

以前の話から
多くの生徒と接してきました。6才から大学院生まで。これまで授業などで直接教えた人数でおよそ2000名ほどでしょうか。子どもたち(一部は青年)の様子から見えてくることがあります。

それはその子が親とどう接してきたかという点です。ここでは学力だけでいろいろとその子どもを評価することは避けたいですが、少なくとも、勉強や他のことに対する意欲や自主性という面で捉えていただければと思います。

親の気持ちの余裕
結論からいうと、親がどれだけ余裕を持った態度を示してきたかということです。この「余裕」とは何も経済的という意味ではなく、気持ちの「余裕」。特に子どもに対してです。


保護者の方々となるべく面談の機会をもつようにしています。その後も交流がつづき長い方は20年余りになります。

ある方はお子さんの話になるといつも目を細められて、お子さんへの慈愛に満ちた様子が感じられました。

反抗期の子にどう向かい合うべきか、自問自答されながらお話された姿がいまでも目に浮かびます。


新しくお店を持ち、ローンを抱え働きずくめですとおっしゃっていましたが、お子さんに対する期待や愛情が抑制のきいた言葉の端々に感じられました。

若かった私には、「たくましいお母様だなあ。」と感じられました。今ではお子さんたちも独立されて、社会を支える人物になっています。

親ならあたりまえじゃないか、とお感じになるでしょう。その「当たり前」。これこそ、再確認してみるとよいのではないでしょうか。

保護者の方々のとまどい
過保護でもなく、過干渉でもない中庸。わかってくれない子どもに苛立ち、感情の高ぶりもあるかもしれません。もどかしくなると思います。

特に最初のお子さんはそうでしょう。子どもの数が減っていますので、保護者の方々とお話しすると、戸惑いや自信がないご様子が見受けられます。


私の保護者の方々への具体的なアドバイスは、「ダイニングテーブルで勉強してみては。」です。親子の距離が文字どおり縮まります。

中・高校生ならいやがるかもしれませんが。小学生ならすんなりできるかも。これからだんだんと具体的なお話を。

具体的な家庭学習の話
「ダイニングテーブルで勉強」にはデメリットよりもメリットが多いようです。子どもの学習の様子が見てとれ、子どももわからないときにすぐ助けがもらえます。

何よりいいのは生活音に満ち溢れた中で学習することです。仕事から帰ってバタバタ家事をこなしながらでもOKです。

音に満ち溢れた中で集中できることは、「小さな塾」でも明らかです。英語のリスニング中でも私は気を使わず、平気で音を出し続けています(また別の機会に紹介します)。


そして、ほんのわずかな間でいいので、保護者の方もテーブルについて自分の時間を過ごせれば最上です。

その間はお子さんと時間を共有してください。何もお子さんの勉強を躍起になってみる必要はないです。ご自分のことをされてください。

必要なときは「教えて。」とくるはずです。それまでは傍観。見て見ぬふりぐらいです。

共有したい時間
わずかな間でもそばにいてくれると子どもは安心します。「お母さん(お父さん)も一緒にいてくれている。」そう捉えます。

親に認めてもらいたい、本音は自分をかまってもらいたい気持ちでいっぱいですから、短い間でも一緒にいてくれる至福の時間と思うようです。

「ここでやると楽しいかも。」と思えたら、時間はかかりますが自主的に宿題をやるようになっています。


「いや、うちの子にとっては地獄の時間だ。」そう思ったとしたら、ふだんの気持ちの余裕は保てていますでしょうか。

いま一度、深呼吸してイライラを抑えて、親の側から機会を設けてみてください。

ダイニングが勉強道具で散らからないようにするには、いすの後ろやいす下にラックや袋、小棚を設ける工夫をされているご家族もいらっしゃいます。

ダイニングにいる他のご家族の方のご理解も大事です。協力をもらい、リラックスされている方との共存のアイデアをさまざま出してもらいましょう。


長くなりました。でも、いつか振り返ってみたら、ああ、こんなこともあったなあと、おおかたは過去の懐かしい思い出のひとつになるでしょう。親の子育ての苦労の分だけ、子どもは確実に成長しています。


さまざまなことが起こっているでしょうが、どんなときも気持ちに余裕をもって、お子さんに接してほしいと思います。これこそいま一度捉えていただきたいと思ったことです。

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